都市空間を歩く
講座終了
講座概要
講座番号 | 16120063 |
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期間 | 2016年5月7日 ~ 2016年7月2日 |
回数 | 9回 |
曜日 | 土 |
時間 | 13:00~14:30 |
定員 | 30名 |
通常会員料金 | 23,000円 |
明大カード・福利厚生会員料金 | 20,700円 |
学生・生徒・教職員会員料金 | 11,500円 |
法人会員料金 | 18,400円 |
キャンパス | 駿河台キャンパス |
アカデミー・ポイント リベラルアーツ |
1 AP |
講座趣旨
文学テキストたちは東京を舞台に様々な文学空間を形成してきました。この講座では行為・心理・プロットという枠からではなく、都市空間や都市文化を切り口として文学テキストを見直してみたいと思います。「読むこと」と「歩くこと」を重ね合わせながら、文庫本を抱えて町に出てみませんか。第一線の研究者という贅沢な案内付きで。育ち、育てられ、気が付くと16年目、また新たなスタートです。慣れることなく、さらに〈進化〉を求めたいと思います。
特記事項
フィールドワークに関わる費用は別途実費
※ フィールドワークに伴う書類を別途ご提出いただきます(初回講義でご案内いたします)。
講義概要
日付 | 内容 | 各回の詳細 | 担当講師 | |
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1 | 2016/05/07(土) | 二人の実朝―太宰治「右大臣実朝」と小林秀雄「無常といふ事」(1) | 引き続き鎌倉のテキストを読みます。中学・高校『日本史』の鎌倉初期を少し学習しておいてください。テキストは各種文庫。 | 佐藤 |
2 | 2016/05/14(土) | 【フィールドワーク】二人の実朝―太宰治「右大臣実朝」と小林秀雄「無常といふ事」(2) | 八幡宮・大倉幕府跡から小町大路を南下し滑川沿いに宝戒寺や比企ヶ谷妙本寺など有力御家人邸跡を歩きます。 | 佐藤 |
3 | 2016/05/21(土) | 二人の実朝―太宰治「右大臣実朝」と小林秀雄「無常といふ事」(3) | いずれも戦中下のテキストであることに留意し、二人の文学者にとって、〈実朝〉とはどういう存在だったのか、考究してみたいと思います。 | 佐藤 |
4 | 2016/05/28(土) | 小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と日本の近代(1) | 〈異人〉であったハーンが見た〈日本〉の伝統について考察します。テキストは上田和夫訳『小泉八雲集』( 新潮文庫)を使用します。各自ご用意ください。 | 松下 |
5 | 2016/06/04(土) | 【フィールドワーク】小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と日本の近代(2) | 小泉八雲旧居跡(新宿区富久町)から小泉八雲記念公園(新宿区大久保)までを歩き、ハーンの東京での生活空間を追体験します。 | 松下 |
6 | 2016/06/11(土) | 小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と日本の近代(3) | 上京したハーンにとって、東京生活はどのようなものだったのか。ハーンの近代日本への批判を再考します。 | 松下 |
7 | 2016/06/18(土) | 『明治開化安吾捕物帖』の世界(1) | 無頼派の作家坂口安吾の『明治開化安吾捕物帖』を講読します。テキストは角川文庫版を使用します。各自ご用意ください。 | 長沼 |
8 | 2016/06/25(土) | 【フィールドワーク】坂口安吾『明治開化安吾捕物帖』(2) | 古地図を片手に、明治の東京、そして現代の東京を重層的に歩きます。行程の詳細は第1回の授業でお知らせします。 | 長沼 |
9 | 2016/07/02(土) | 坂口安吾『明治開化安吾捕物帖』(3) | フィールドワークの成果を踏まえ、この作品で安吾が描いた東京都市空間の歴史的意義を解明します。 | 長沼 |
教材
レジュメ資料+テキスト
※テキストの一部は各自購入願います。
講師紹介
佐藤 義雄
(サトウ ヨシオ)
明治大学名誉教授
1948年長野県生まれ。東京教育大学大学院修了。都市・都市文化と文学の交錯を視座にして日本近代文学の読み換えを行っている。編著にこの講座の成果をまとめた『都市空間を歩く』(第1輯~第4輯、リバティアカデミーブックレット)、単著に『文学の風景 都市の風景』(2010 蒼丘書林)、『昭和文学の位相1930-1945』(2014 雄山閣)、『文学の認知空間』(2020 蒼丘書林)がある。
松下 浩幸
(マツシタ ヒロユキ)
明治大学農学部教授
1960年大阪府出まれ。明治大学大学院修了。日本近代文学専攻。〈都市〉〈独身者〉〈ジェンダー〉をキーワードに、近代化と文学表象の関係を考察している。著書に『夏目漱石-Xなる人生-』、共著書に『異文化体験としての大都市』『「倫敦塔」論集 漱石のみた風景』『〈怪異〉とナショナリズム』などがある。
長沼 秀明
(ナガヌマ ヒデアキ)
明治大学文学部兼任講師、川口短期大学教授・こども学科長
1962年札幌市生まれ。明治大学大学院修了。日本の憲法をはじめとする法の歴史研究を専門とし、現在は家事審判所の研究に取り組む。共著に『尾佐竹猛研究』『日本近代法学の巨擘 磯部四郎研究』『近代への架橋』『保育と日本国憲法』『近代日本の専門職とジェンダー』『日本の歴史を問いかける』『日本の歴史を解きほぐす』など。