狛犬から眺めるアジアと日本【対面】
石の霊獣が結ぶ郷土の感性(その4) ・日本三大狛犬特集(浪花狛犬・出雲式狛犬・江戸狛犬)【対面/世界の文化・歴史/】受付終了
講座概要
講座番号 | 23220302 |
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期間 | 2023年10月2日 ~ 2023年11月2日 |
回数 | 4回 |
曜日 | 月・木 |
時間 | 14:00~15:30 |
定員 | 30名 |
通常会員料金 | 12,100円 |
明大カード・福利厚生会員料金 | 10,890円 |
学生・生徒・教職員会員料金 | 6,050円 |
法人会員料金 | 9,680円 |
キャンパス | 駿河台キャンパス |
アカデミー・ポイント | − |
講座趣旨
この講座では、神社のわき役とみなされがちな狛犬を、一転日本とアジアを知るための主役に据えてみたいと思います。本年度は、狛犬講座再開に当たり、特に「出雲式狛犬・浪花式狛犬・江戸式狛犬」という日本三大狛犬(小寺慶昭先生の挙げられる「三大狛犬文化圏」)の歴史上の流れに焦点を絞って学びます。著名な狛犬研究者の方々をお招きし、日本の各地各様の個性ある狛犬のかたちやありかたを探る貴重な講義です。各地各様の狛犬さんが、日本各地に息づく豊かな郷土の感性を教えてくれます。ぜひご期待ください。
特記事項
※フィールドワークに関わる費用は別途実費
※フィールドワークに伴う書類を別途ご提出いただきます(初回講義でご案内いたします)。
「第4回:江戸狛犬二百三十年」のみ、講師の都合により曜日が木曜日となりますので、ご注意ください。
■申込締切日:9月30日(土)10:00AM
■受講に際し、必ず入会と受講のご案内をご確認ください。
講義概要
日付 | 内容 | 各回の詳細 | 担当講師 | |
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1 | 2023/10/02(月) | 出雲式狛犬の独自性と石工の感性 | 出雲式狛犬は主に座型(居獅子)・構え型(勇み獅子)の二種類。共に地元産出の来待石(きまちいし)で制作される。江戸中後期~明治期が最も出来が良い狛犬から制作される。主に松江城下町石工及び周辺域の石工達が手がけ、稀に石聖・石匠(巧)・細工人・作人などと自己を誇示する名称もみられる。 | 永井 |
2 | 2023/10/16(月) | 浪花狛犬の成立と変遷 | 大阪府内だけでも715対もの江戸時代の参道狛犬が現存します。それらは時代と共に、異形な姿、“けったい”な姿から愛らしい姿に変遷していきます。その理由を近畿一円のみならず、瀬戸内海から蝦夷地まで多数寄進した大阪商人達の視点から解き明かします。 | 小寺 |
3 | 2023/10/23(月) | 【フィールドワーク】赤坂氷川神社の狛犬探訪 | 「狛犬テーマパーク」の観がある赤坂氷川神社を探訪し、江戸初期型はじめさまざまな様式の狛犬を実際に見てみましょう。 | 桑久保 |
4 | 2023/11/02(木) | 江戸狛犬二百三十年 | 寛永十三年から慶應四年までの石造狛犬を年代順に追って見る事で、江戸狛犬は家光の東照宮から始まった、江戸狛犬の尾は如何に変化したか、狛犬彫工としての石工とは、獅子山の始まりは、刻まれた銘文が伝えるものとは等々が見えてくる。 | 山田 |
教材
配付資料
講師紹介
川野 明正
(カワノ アキマサ)
明治大学法学部教授・日本石仏協会会長
1967年東京都生まれ。博士(文学・東京都立大学)。アジアの民間信仰を獅子像・妖怪・呪術・呪符等のテーマから研究。大学院在学中に漫画家水木しげるに見いだされ、雲南省の民俗神と妖怪の版画の研究で、第2回世界妖怪賞受賞(世界妖怪協会・1998年)。狛犬関連監修書に『東京周辺神社仏閣どうぶつ案内』(メイツ出版、2019年)、『狛犬さんぽ』(グラフィック社、2020年)がある。日本石仏協会会長(2023年より)。
永井 泰
(ナガイ ヤスシ)
島根県地学会顧問・島根大学嘱託講師
1955年島根県出雲市生まれ。島根県立高校教諭から来待ストーンミュージアム館長、その他大学講師、県立高校講師などを歴任。狛犬関連著書に『出雲・石見狛犬見聞録─来待石・福光石の唐獅子文化』(廣江正幸氏との共著、ワン・ライン出版社、2010年)がある。
小寺 慶昭
(コデラ ヨシアキ)
龍谷大学名誉教授
1948年京都府京都市生まれ。京都教育大学卒業。国公立中学校教員を経て、1988年から京都教育大学附属京都中学校副校長。1995年より龍谷大学文学部助教授、2003年同教授(2013年退職)。1992年狛犬研究で「宇治市第二回市民文化賞」受賞。著書に『狛犬学事始』(1994年)『京都狛犬巡り』(1999年)『浪花狛犬の謎』(2002年、以上ナカニシヤ出版)『近江の狛犬を楽しむ』(2020年、サンライズ出版)等。
桑久保 紀代子
(クワクボ キヨコ)
狛犬愛好家・狛犬さがし隊隊員
1969年生まれ。宮城県石巻市出身。元美術団体新制作協会事務局勤務(2021年退職)。石の彫刻が好きで、狛犬の彫刻的美しさに魅せられ狛犬散策を始める。2023年5月「狛犬さがし隊」創立16周年記念展「大江戸狛犬祭─咲かせ狛犬愛」の幹事を務める。
山田 敏春
(ヤマダ トシハル)
日本参道狛犬研究会理事
1948年、新潟で生まれる
1964年、家業の大工を継ぎ現在に至る。
1995年、三遊亭圓生著「狛犬コレクション」に触発されて狛犬に目覚める。
1997年、日本参道狛犬研究会に入会。例会は来年130回を迎える
2003年、狛犬ツアーの「狛犬と社寺巡り」スタート、今年6月で84回となるも介護で休会。2018年、リバティアカデミー本講座「狛犬から眺めるアジアと日本(その2)」講師。